静岡県から群馬県南牧村へIターン1997年〜
 中瀬 伸子さん  
陶芸工房 経営。仕事仲間と同居中

 

 

 


 

 

 



陶芸に集中できる環境を探して移住


 私は、1997年の秋に、それまで12年間過ごしてきた富士のふもとにあった工房から南牧村に移住しました(Iターン)。移住前も現在も宋胡録(すんころく) と呼ばれる陶芸作品を製作しています。

 南牧村に移住したきっかけは、工房の契約が切れて移転する必要があったからです。どこに移住しようかなって、田舎暮らしに興味のある友人自身から借りた会員雑誌を見てたら、工房に改装できそうな蚕の共同飼育場が南牧村にあるのが目にとまりました。



中瀬さん近影

 

 

 


 東京で運営しているショールームにも2〜3時間で行けるし、きれいな川があるし、いいとこばかりって思って、一度見学してすぐに引越しを決めてしまいました。友人からは、よくそんな田舎に住むねって変わり者扱いされましたが…。

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陶芸三昧の毎日

 いまは宋胡録をつくる毎日で、時間があればずっと陶芸をしています。南牧村からでるのは、東京のショールームに月に1〜2回と、(宋胡録の本拠地である)タイのチェンマイに年間2〜3ヶ月は行っています。でも宋胡録の製作が忙しくて、近所の掃除とか身近なことしか近所づきあいができないのが残念です。南牧村に住んで7年ほどたつけど、満足しています。

 最近東京では治安が悪くなっているってニュースとかで聞きますが、南牧村では安全、安心して暮らせるからいいですね。近所の顔がわかるから、安心してくらせるし、空気、水がおいしい。あと、地震がないので、陶芸という仕事柄からすると余計な心配もなくていいし。台風の被害少ないし。でも冬はとても寒いのは結構大変ですね。



陶芸工房

 

 実は今の工房は、蚕の共同飼育場を全て自分達だけで改装してつくりました。改装なんてどうやったらいいのか全くわからなかったので、窯焚きができる仕事場となるまでに5年かかりました。でも、やってみると意外と何とかなるし、好きな人には楽しいと思う。あと、鉄骨を切るなどの力仕事は友達に手伝ってもらうなど、いろいろな人からアドバイスもらって楽しく改装しました。

 


 最近、年々南牧村の持っている自然の良さが無くなっているのを残念に思っています。昔から住んでいる人達がこの自然の良さを分かっていないのかなと思います。例えば、車道を広くてきれいにしているけど、観光客とゴミが増えたり、自宅の庭でいつもみてた蛍も、今はほとんど見えなくて残念です。

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田舎暮らしのポイント

 UJIターン後の生活を充実させるのなら、趣味は必須ですね。また、年金でもいいから、一定の食べていくあて(収入)があることも重要だし。逆にUJIターンをしてから仕事を探すのは難しいと思います。でも、ケーキ作りとか手に職をつければ、仕事に結びつけられるかもしれません。外国人にゲストハウスを提供するなども面白いと思います。あと、病院とかの生活環境は、不安に思っている人が多いから、住民の日常生活が安心して出来るような環境は当然必要ですね。それと、空き家情報がインターネット上に公開して欲しいなって思います。

 

 南牧村は、芸術家が住むにはとてもいい環境だから、文化村にしてもいいんじゃないでしょうか。芸術に没頭できるいい条件がそろっていますから。観光地にしようとしたって山林ばかりだからうまくいかない気がします。ラオスでは、民家を改造したゲストハウスがあつまった小さな村が有名で、お店の料理が美味しいって話が広がって、PRしていなくてもたくさんの人が集まっています。

 



自宅兼陶芸工房入口

 


 あと、大都会の治安の悪化をみれば、安心して暮らせること、治安が良いことってホントは魅力として伝えられると思います。実家の新宿では以前に増して治安が悪くなってます、店もたたんだりして逆に都心の方が過疎化してる気がします。


(注)

タイ国産の古陶。江戸初期日本に渡来したものは香合などに賞用。

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